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「ああ。一応スタンドでバイトしてんよ。週三、四日だけどな」
立川は軽く頷く。
「なんかイメージ湧くわ。似合ってんな」
私は正直な感想を口にした。あまりにマッチしていて思わず笑みが零れる。
「それ、誉めてねえだろ?」
立川は冗談混じりに怒って言った。
それに返事をしようと思った時、不意に名前を呼ばれた。
「神谷さん、ちょっと良い?」
声のした方に顔を向けると、三人の女が立っていた。
記憶によると変な噂が流れた時に、茜から私を遠ざけようとしていた奴らだ。確か一人は朱美とか呼ばれていた筈。
私はこの場で話を聞こうとしたが、ここじゃ話せないとかで廊下に連れて来られた。
この時点で、良い話ではねえわな。
「この前はごめんね」
しかし朱美は突然謝ってきた。
「へっ? いや、何が?」
予想外の事に思わず聞き返す。
「あっ、前から謝りたかっただけだから。とにかく今はその話がしたいんじゃなくて。彼氏から聞いた話。警告しておこうと思って」
朱美は戸惑い気味に答えるが、いまいち話が掴めない。
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