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私は改めて全員を見た。
しっかし、意外にも女が来たんだな。こいつらが私の相手をすんのかな。
そんな事を考えていると、金髪の坊主頭が再び口を開く。
「お前らに恨みはないんだけどな。ちょっと痛い目見てもらうよ」
相変わらずの嫌みな笑顔だ。
「あっ、俺らもお前らに恨みねえから。お互い恨みっこ無しって事でよろしく」
立川も笑顔で返す。
そんな立川を見たロン毛の男は顔をしかめて口を開いた。
「何、余裕かましてんだ、てめえよお?」
余程、頭にきたんだろう。今にも殴り掛かってきそうな勢いである。まあ実際それが目的なんだろうけど。
相手のイラつきを余所に、更に秀人も余裕な態度でニヤニヤしながら口を挟んだ。
「いや、お前らさ。人数多いからって勝った気で居んじゃねえよ」
秀人の言葉を受けて今度は私の近くに居る女がキレ口調で叫ぶ。
「いい加減調子ん乗ってんじゃねえよ。もう手加減は無しだ。とっとと畳んじまいな」
言ったのはぽっちゃりを通り越してかなり貫禄のある女。
いや、畳むって……。こいつ何者ですか? 何時代の人?
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