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「ハハハハハ。畳むだってよ。ああ、腹痛え。秀人、お前畳まれちまいな」
立川もツボにハマったようで、爆笑しながら秀人に話を振る。
「勘弁してくれよ、何で俺が。つか畳んじまいなって……。時代劇の見すぎだろ。マジ笑わせてくれんなぁ」
秀人は笑いすぎて涙目になりながら答えた。
いや、それにしても笑いすぎだろ。
「マジ頭きたんだけど。こいつら余裕かましすぎじゃね? この人数に勝てると思ってんのか」
先程のロン毛が、怒りを露わに口を開く。
すると、男が話し終わるか終わらないかのタイミングで、立川と秀人が同時に動き出した。
二人は同時に走り出し、同時に飛び上がると、いまだ傍観者を決め込んでいる男二人の鼻っ柱に飛び蹴りを食らわせる。
絶妙のコンビプレーだな。まさか二人して同じ動きをするとは。
私は自分が置かれている状況も忘れて二人に見入ってしまう。他の奴らも一瞬、動きを止めた。
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