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「あっ、やっぱりお前らもやるんだ。やめといた方が良いよ?」
私は二人を見てニッコリと微笑む。
すると、太った女が怒鳴って向かってきた。
「お前も調子ん乗ってんじゃねえよ」
キレてるキレてる。単純な奴だな。
女はそのまま小走りで向かってくると、私の腹を目掛けてパンチを繰り出した。
つか、なんだこのスピード? 予想以上に動きが遅い。私は避けようとはしないで相手の右腕を叩(はた)いた。
すぐに左手も伸びてきたから、それも叩き落として相手の腹部に二、三発パンチを入れる。
相手は若干バランスを崩して、そのまま二、三歩後退すると後ろに倒れ込んだ。
直後にもう一人の女が蹴りを入れようとしているのが視界に入ってくる。
こいつはなかなかやるな。今の奴より動きが速え。まっ、それでも男に比べれば遅いんだけど。
私は向かってきた女の軸足を蹴り飛ばした。女はよろめいて尻餅をつく。
そこへすぐさま腹に蹴りを入れると、女は小さく呻き声を上げて身もだえた。
何だ、こいつら? 相手になんねえんだけど。このままやっても良いんかな?
「お前ら、まだやんの?」
私は返答の分かりきった質問をした。
つか自分も女なんだけど、相手が女だとやりづれえ。これじゃまるで私が弱い者イジメしてるみてえじゃん。
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