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秀人たちの居る方に視線を移すと、襲ってきた奴らは既に全員伸びている。
こいつらマジで強すぎだろ。相手の奴らも可哀相だな。
思わずボーッと見ていると秀人とともに談笑していた立川が私に気付いて話しかけてきた。
「あっ、美咲の姐御。そっちのボスはもうやっつけたんスか?」
立川は涼しい顔で煙草を吸いながら聞いてくる。
「一応終わったけどボスって? つか姐御って誰だよ? あんまふざけた事ばっか言ってっと、お前もあいつらみてえにやっちまうぞ」
私はわざとキレ口調でそう言って、立川を睨みつけた。
「ダメですよ、兄貴ぃ。美咲さん怒らせたら恐いんスから」
今度は秀人まで便乗しておちゃらけている。
ったく、こいつらはいつもいつも。
「いい加減にしろよ。……って、まあ良いや。とりあえず早く買いもん行かね?」
乗ってもキレても、いつまででもからかわれそうだから、サラッと話題を変えた。
「そうですね。じゃあ行きましょか」
秀人は相変わらずの妙な話し方だったが、とりあえずは出発する事に決定。
そして私たちは各自買い物を済ませて、夜メシの為にスーパーで半額弁当を買って帰った。
ちなみに秀人は、部屋にリクライニングの座椅子が一つしかないから、と言って、わざわざ座布団を二つ買ってくれていたようだ。
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