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『よお。ちょっと面白い事、教えてやんよ』
笑いを噛み殺しているように話すバカ西。
「何?」
私はバカ西の話し方に嫌悪感を覚えながら聞き返す。
『本当は黙っとこうと思ったんだけど、面白えから教えてやんよ。神城もお前と同じ事を言ってきたからさ、今あいつの事、みんなで袋にしてやったよ』
はい? 何を言ってんだ、こいつは。
そもそも秀人はバカ西の連絡先を知らないはず。どうやって会ったんだろ? 大樹か茜から番号を聞いたのか?
「お前、いきなり何を言ってんだよ」
私は半分以上、疑って聞いていた。
というより、信じたくなかっただけかもしれない。
『何、信じてねえの? 嘘だと思うなら、市民公園前の駅から北に行って二つ目の交差点を右に曲がったとこにある駐車場に行ってみな。早く行ってやんねえと、野垂れ死んじまうんじゃねえか? アハハハハ』
バカ西の高笑いが私の不安を掻き立てる。
本当に? 本当に秀人が?
「お前、初めは私っつってたじゃねえかよ。それに昼の電話ん時、私以外には手え出さねえっつってただろ。嘘だったのかよ」
それに今日は用事があるって……、って、まさかそれが秀人との約束だったとか?
私はパニックに陥っていた。
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