その先に見えるもの2

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 その日の放課後。  私は茜と唯に「職員室に呼ばれてて話が長くなりそうだから」と言って二人で帰ってもらう事に成功した。  二人の様子を窺って教室を出ようとした時、大樹に呼び止められた。 「美咲、一緒に帰んぞ」  大樹は寝起きなのか、眠そうな顔で近寄ってくる。 「わりぃけど私、あの二人の事、見てねえといけねえから。またな」  私は二人を見失わないようにと焦って返事をした。そして急いで教室を出ようとする。 「見てるって何を? まさかあの二人も狙われてんのか? だったら俺も一緒に見てんよ」  大樹は声のトーンを落として、ヒソヒソ話しながらついて来た。 「良いよ。見てるだけだから一人で大丈夫」  マジでそこまで迷惑かけらんねえし。  すると大樹はため息混じりに口を開いた。 「はあ。お前さ、一人で背負い込むなっつったばっかだろ。今みてえな行動をすんなっつー事だよ。秀人も言ってただろ。もっと俺らの事、頼れよ。何で昼休みの時点で言ってくれなかったんだよ」  呆れ顔の大樹。  またやっちまったんだな、私。頭では分かってても、どうしても迷惑かけたくないって気持ちが先走っている。 「わりぃ。分かってんだけど、ハハ。とりあえず行くか」  私は苦笑いでごまかしつつ、大樹と一緒に行く事にした。
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