その先に見えるもの2

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 二人の話など全く頭に入っていない私は、自分でコントロールしきれていない感情を、それでも何とか爆発寸前で抑え付けて目的の場所へ向かう。  向かっているのは、人通りが少ない場所にひっそりと存在する駐車場。近くに良心的な値段の駐車場があるのも重なって、利用者も少ない。  時折吹く風にさえ鬱陶しさを感じながら、数分の距離を歩いて目的地に到着した。 「てめえら全員ぶっ殺す」  もう抑える必要のなくなった怒りに任せて、とりあえず目についた奴に殴り掛かって行く。  一人に限らず、視界に入る奴ら全員を片っ端から殴る蹴るを繰り返した。  当然、防御や避ける事なんて頭にない。真正面から来られる時だけは対処していたが、後はもう、ひたすら攻撃していた。  “こいつらが秀人を”そればかりが頭を過ぎり、それだけに支配されていた。  秀人は無抵抗だったんだ。それをあそこまでやるなんて。  マジで許せねえ。  我を忘れてひたすら攻撃を続ける私。  どれだけやっても怒りが治まる事はない。とにかく殴って、蹴って、休む事なく攻撃し続けた。
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