その先に見えるもの4

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 外に出ると、爽やかな風と優しい太陽に出迎えられた。  私は太陽を背にして、大樹とともに単車が置いてある場所まで歩いて行く。 「こっからバカ西んちって、どんくらいかかんの?」  タンデムシートに跨がりながら、ふと疑問に思った事を聞いた。 「二十分くらいじゃねえかな」  大樹は一瞬考えた後、振り返って答える。 「結構遠いんだな」  単車で二十分っていうと、かなり走るんじゃないだろうか。 「まあ、飛ばせばもっと早く着くけどな。美咲乗っけてくし、安全運転で行くよ」  大樹はにっこりと微笑んで前を向くと、単車を発進させた。  向かっている方角は西だから、奴の家はここより街中にある事になる。  しかし、やっぱ単車ん乗ってる時の風は気持ち良いな。  この二、三日少し気温が下がったのもあって、上着を着てないと逆に肌寒いくらいだ。  夜遅くなるかもしれないな、と思ってたから羽織ってきて良かった。  それから信号待ちの時に多少の会話をする程度で、ひたすら単車を走らせる大樹。  どのくらい時間が経ったのか正確には分からないが、何度目かの信号待ちの時、大樹が微妙に振り返りながら口を開いた。
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