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「もうすぐ晃んち着くけどさ。いつ会えるかも分かんねえし、その前にコンビニ寄って飲みもんとか買ってかね?」
確かに食いもんは別としても、飲みもんくらい欲しいな。
「そうだな。了解」
私は頷きながら答えた。
その後、数分単車を走らせてコンビニに到着する。
「とりあえず一服してくか」
店内に入る前に大樹はポケットから煙草を取り出した。
「ああ。私もそう思ってたとこだよ」
私も上着のポケットから煙草を取り出して火をつける。
「つか、マジで早く会えると良いんだけどな。ツレが居たら日を改めるしかねえけど」
大樹は風が吹いている方向に煙りを吐き出した。
「ああ。後は、会えたところであいつが話を聞いてくれるかどうかだな」
私は最も懸念している事を口にする。
実際、一人んとこを上手く捕まえられたとして、あいつが話を聞いてくれる保証はない。
特に私からの話など、聞こうとしないだろう。
「まっ、どうなるかは分かんねえけどさ。とりあえず初めは、あいつが話聞きやすいようにもってくよ」
大樹は苦笑しながら答えた。
「ああ、頼むよ。いきなり私が話しても聞く耳持たねえだろうし」
私もつられて苦笑いで返す。
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