その先に見えるもの7

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 つか、ここでこの話題になるとは。そもそも冗談じゃなかったのか? 私は良いなんて言った覚えねえんだけど。 「いや、誰とかじゃなくて。だいたい酒代の話もなくなったんだから、こっちもなしで良くね?」  私は話を流そうと試みたけど、三人から注がれる視線が微妙に痛い。  誰が一番かっこよかったって、私から見りゃ秀人に決まってる。  ひいき目を抜きにすりゃ三人とも強えし、無駄のない流れるような動きは見てて惚れ惚れしたよ。  でもやっぱ、秀人が一番かっこよく見えんのは仕方ねえじゃん。好きなんだから。  だからって、それを今ここで言うつもりはねえけど。何しろ、こいつらの前でキスしなきゃいけなくなるし。  秀人とすんの、嫌じゃねえんだけどな。むしろしたいくらい。 ……って、いやいや。何を想像してんだ、私は。ヤバい。顔が赤くなってる気がする。 「美咲、何か想像してんだろ。赤い顔して可愛い奴。つか、選べねえんなら全員にしてくれても良いよ」  鏡司の口調自体はからかいが混じってるけど、表情は柔らかく微笑んでいる。  不意をつかれたらドキッとしてしまいそうな反則的な笑顔。  つか、この三人は客観的に見ても結構かっこいいという反則技を持っている。だからって、それがここでキスをする要因にはなんねえけど。
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