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「私も良いよ。んじゃ、聞いてみようか」
私は、勘の良い秀人に悟られたくなくて、なるべく思い出さないようにしながら答えた。
まさかこいつらまで飲みに誘う事んなるとはな。まあ良いんだけどさ。
「なら連れてくか。おめえら起きろ。話聞いてただろ。今から飲みに行くぞ」
鏡司は、自分から一番近い位置に居たピアスの男の元まで行ってしゃがみ込んだ。
相手はまだ行くなんて言ってないのに、既に行く事前提の口ぶりで話している鏡司。
「俺らも行って良いんスか?」
ピアスの男は身体を起こしながら質問する。
言い方からして行きたそうに聞こえるけど、こんな状態で行きたいんだろうか? 単純に酒が飲みたいだけか?
「良いから言ってんだろ。つか、いちいち敬語使わなくて良いよ。うざってえ。それより早く行くぞ」
鏡司は急かすようにそう言い、立ち上がった。
「ああ。んじゃ行くよ。お前らも行くだろ?」
ピアスの男は、他の奴らに視線を移して問い掛ける。
すると他の奴らも順に起き上がりながら、それぞれ行くという意思を示した。
結局なんと十一人全員が行く事になり、総勢十六名の大所帯で行く事が決定する。
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