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「とりあえず宅飲みは無理そうだな。どっか店入るか」
鏡司は全員を見渡して独り言のように呟く。
「俺んちなら全員入れるよ。酒もつまみもあるから、このまま行けるけど。カラオケもあるし」
バカ西が自分の家でも出来る事を教えてくれた。つか、こんな時になんだけど、カラオケやりてえな。
「へえ。カラオケもあるんだ。こいつんち行く?」
鏡司は期待した表情で私たちに聞いてくる。
特に断る理由もないし、私たちは全員OKの返事をした。
「なあ、こんな大人数で行って迷惑じゃねえのか?」
不意に茶髪の男がバカ西に質問する。
「ああ。親は海外行ってていねえし、大丈夫だよ」
バカ西は茶髪の方に視線を移して答えた。
「海外旅行か。良いな」
茶髪は羨ましそうな表情で遠くを見る。
「いや、向こうに住んでんだよ。仕事でな。だから気い使わなくて良いよ。とりあえず行かね?」
バカ西は言いながら移動しようというジェスチャーを取った。
それに皆が同意して、ひとまず単車を取りにコンビニに行く事になる。
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