その先に見えるもの7

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 バカ西に誘導されて、暫し歩き続ける。  広い廊下には壺が置いてある事はなかったが、名の知れた絵画が壁にいくつか飾ってあった。  移動中はたいした会話もなく、時おり鏡司が「こんだけの大人数でどこで飲むんだ?」などと当たり障りのない質問をして、それにバカ西が答える程度だった。  バカ西は廊下の突き当たりより少し手前で立ち止まり、右手にあるエレベーターの上りボタンを押す。  三階に着くと右に降りて、突き当たりの扉の前で足を止めた。  さっきの鏡司とバカ西の会話によれば、どうやらラウンジのような場所で飲むらしい。つまり、この扉の先がラウンジになってんだろう。  そんな事を考えている間に扉は開かれた。  家のデカさから想像はしていたが、中はやはり広い。優に五十人は入れるんじゃないだろうか。  向かって右手にカウンターがあり、様々な種類の酒が並んでいる。バーテンダーでも居そうな感じだ。  左手には大きめの水槽があり、熱帯魚が泳いでいる。  そして外に面した部分は全面ガラス張りで、外の景色が見えるようになっている。家の敷地内でしかも三階から夜景という訳にはいかないだろうが、少し離れたところの花火大会でも楽しめそうだ。  ちなみに今は夕日が差し込んでいる。
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