『Order of killing』

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「じゃあ、俺は先に帰るから」  と淡白に一言残すと、両親の反応も気にせず、病室からさっさと離れ、タクシーを拾い、一人自宅へと帰ってしまった。  それからの御薬袋の行動は計画的で俊敏であった。  まずはパソコンを開き、「佐藤優三郎 殺人 事件」とワード入力して検索。だが、それにヒットした内容のトピックでは、白い手帖に書かれている佐藤優三郎に係る情報とは、御薬袋が推測できないモノばかりであった。  その流れから今度はネット・ショッピングのサイトに御薬袋はアクセス。  自衛のためには武器が必要だ。できれば拳銃でも手に入れたいものだが、そんな物を手に入れるルートは知らないからな。スタンガンが良いか? いや、もしイザという時に電池が切れていたら危ない。やはり常用としては刃物関係、バタフライナイフとかにしとくか。道端で警官に職質とかされたら困るけど。  カチカチと御薬袋の脳内アルゴリズムが動いた結果、即決してバタフライナイフを購入。品は二,三日で届くとのこと。 「後は俺の意識の問題だな。毎日を油断するな、だ」     
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