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「いや、カラオケならな。私もいつでも相手んなるよ」
そのまま肯定すると、私まで喧嘩がいつでもOKだと思われそうだから、カラオケだけだとアピールしておく。
「ハハハ。まあ何にしろ美咲、原チャゲット出来て良かったな。次は俺が一位取るけど」
秀人は私たちのやり取りに苦笑した後、ニッコリ微笑んで私の頭を撫でた。
「俺はチーム戦のテレビだけでも嬉しいのに、個人戦でも入賞して賞品が貰えるって、マジで得した気分だわ。まあ次があんなら、当然俺も一位狙うけどな」
大樹も、控えめな台詞とは裏腹に一位狙いを宣言。
なんだかんだでみんな、賞品は別として、再戦する気満々だな。
「んじゃ、うちで飲む時はまたやるか。せっかくだから賞品も出すし」
バカ西は心底楽しそうに笑いながら提案する。
「俺もやりてえけど、毎回もてなして貰ったり賞品出してもらうのは悪いから、次は自分達で持ち寄ってやんね?」
晋哉が遠慮がちに持ち寄りを提案した。
確かに飲み会やカラオケ大会は良いけど、ここに来る度に酒や料理を振る舞って貰ったり、賞品を出してもらうことになったら悪いから、持ち寄りは良い案だな。
「さっきも言ったけど、賞品は倉庫に眠ってるような奴だし、大したもてなしも出来てねえし、遠慮しなくて良いよ。それに俺、あんまツレ呼んだ事ねえから使用人もいつも掃除ばっかなんだよな。でも今日はみんな楽しそうに仕事してるし、俺としても今日みてえにやってもらった方が嬉しいよ」
バカ西は照れたように笑って、ジョッキの中身を飲み干した。
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