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案の定、春海を襲い拒絶された。
この身体じゃ駄目なのはわかっている。あの美しい女の姿を手に入れるんだ。秋葉という女の身体を。天井裏や暗闇で観察していたので私は知っている。あれは春海の実の妹ではない。そしてお互いに惹かれ合っている。まあ、春海は自分の気持ちに気付いてないようだが。
春海の家族はアパートに引越して住んでいる。私は外の暗がりで潜んで好機を待っていると……あの美しい女、秋葉が上手い具合に私の潜む叢に近付いてきた。
これは良いタイミング。
私は狂喜して飛びかかった。そこには春海とその両親もいた。父親と春海が絶叫して私に攻撃してきた。春海は火が付いたままのライター(Zippo)を投げつけてきた。
この身体に火はいけない!
私の身体ともいえる、あの生物は異常に火を怖がる。昔「ジュンキチ」に何故か聞いた事がある。「ジュンキチ」は「ミズカラウマレテ、カワクト、ヒニモエヤスインダヨ」 と教えてくれた。
そして私の身体は今、とても乾いている……
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