ハーレムで暮らすこと

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ハーレムで暮らすこと

 僕は今、ハーレムに住んでいる。  女の人が集まって出来た生活空間の中で、ちやほやされながら毎日を過ごす――ということならよかったのだが、実際にはそれとはまったく真逆のシチュエーションにいる。  女1人に対して男が5人。  街はずれにある大きな屋敷で、共同生活をしている。  僕はハーレム要員の一人で、たった一人の女性の5人目の『ダーリン』というわけだ。  男なら……というか人間なら、そういう『誰かの内の一人』という役回りは、受け入れられないだろう。   暮らし始めて3カ月になっても、まだ気持ちの整理がついていない。   確かなのは、一度は裏切られたと思ったにもかかわらず、彼女のことが好きだということだけだ。
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