昭和の猫

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 さて、負傷したチャンプ? は腹が減ったのか? 猫まんまをガツガツと食い始める。  通常、ガツガツは擬音だが、シロの場合は実際に音が出ていた。  音の正体は魚の骨で、しかも、手強い鯵の骨だった。僕の場合なら、秋刀魚や鰯の骨でも敬遠するのに、シロは鯵の骨を噛み砕く。  たまに、シューシュー言いながら牙を剥き出して怒っているのは、骨が刺さったのかも知れない。  僕は、シロの中に野性を見た。  ところで、シロのご飯のバリエーションだが、基本はご飯に味噌汁をかけた猫まんまに、煮干or鰹節or魚の骨になる。
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