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ある昼休みのことだった
海を連れて食堂に来ていた時のこと
海には栄養をしっかり考えた専用のメニューを用意してくれているからそれを頼みに厨房まで行き、戻ってくると海が居なかった
車椅子と共に忽然と消えてしまったのだ
「う…、み?」
すぐさま走り出し、
「海ッ!!!」
叫びながら校舎を走り回った
普段学校ではあまり声を出さなかったからか、海の人気さ故か何事かと皆がこちらを見てくる
中庭に出ると昼食を楽しむ生徒達で溢れかえっていた
「すみません、羽根田海を見ませんでしたか?」
ひたすら走って息も絶え絶え、汗も凄いんだろうな
勇気を出して話しかけた相手は露骨に嫌な顔をして
「見てない」
と一言、去っていってしまった
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