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海に何か大変なことがあったんだろうな、ということは分かった
でも変に冷静な自分がいた
父さんと母さんに怒られるんだろうな、とか
どこにいたんだろ、何があったのかな、とか
「早く入れ」
先生に促されて開けた扉は保健室のもの
「海くーん、聞こえるかな?聞こえないか、しんどいよね、ゆっくり、そう息吐いて、吸って、そうそう」
荒い呼吸と共にそんな柔らかい声が奥の方から聞こえる
カーテンが仕切られているからあそこのベッドに居るんだろうな
「失礼します、伊藤先生、海は?」
ゆっくりカーテンを開けるとびっしょりと汗をかいて衣服を乱れさせた海と、困り果てた様子の養護教諭の伊藤先生が居た
「あぁ、空くん、その様子じゃ高見先生からは何も聞いてないみたいだね」
伊藤先生が僕をここに連れてきた担任である高見先生を睨んだ
「簡単に言うと強姦未遂だね、必死に抵抗したみたいで喘息が出ちゃったみたい」
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