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「言葉なんて奪えやしないさ。それならなぜ、今こうして俺とコミュニケーションがとれてる?」
「屁理屈まがいなことはよしてくれ。実際俺は朝起きたら言葉が話せなくなってたんだ。そして、そんなとき偶然にもお前が現れた。何か知ってるんだろう?」
「もう一度言うが、言葉は奪ってない。お前の耳が、脳味噌がお前さんの言葉を聞くのを拒絶しているだけだ。」
「......俺が、俺自身を拒絶してるだって?それはまた、どうして。」
「あの朝が来る前の日の夜、何があったか覚えているとは期待してないが、表上、一応訊いておこう。何があったか覚えてるか。」
「飯喰って寝たさ。」
「それだけか?」
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