「痩せ」ステータスに縛られるんじゃあない

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他の人は「それくらい大丈夫だよ」とは言うけれど、私は気が気でないのだ。このまま順調に50キロになってしまうと思うと恐怖で気が狂いそうになる。女性にとって「痩せている」というステータスは、正直メリットしかないのだ。Sサイズの服が着れ、多少肌を露出してもいやらしくなく、清潔に着こなせる。人々から細いね、羨ましい!と賛美される。ほんとうにいいことだらけだ。私はこの生活を壊したくない。豚のように醜くなりたくない。そう思うのに、なんでこんなに・・私は泣きそうである。とりあえず、バイオリンのレッスンが終わったら早々に温泉に行こう。そうじゃないと明日をきっと乗り越えられない。 夜は控えめに、朝はたくさん食べてもいい。分かってはいるが、夜が一番食の誘惑に駆られる。ポテトチップスとコーラ!チョコレートと麦酒!これらのセット売りの誘惑にいかに負けないかが毎日の課題となっている。カロリーや脂質はなぜこんなにも私を魅了し、かつ苦しめるのか・・まったく罪な奴らである。 カロリーと脂質を気にしだしたのはいつ頃だろう。思えば高校2年生のころから、菓子パンの裏に載っているカロリーを見始めたような気がする。思春期真っ只中の17歳の私は、ある先輩(皆に趣味が悪いと言われた!)に恋をしていて、なんとか自分を見てもらおうと思ってダイエットに励んだのであった。1日に食べた料理はすべてノートに書きつづり、「今日は我慢できた」や「今日は食べ過ぎた」など簡単なコメントを添えていた。 その甲斐もあり、私はマイナス5キロの減量に成功したのであった!!体重計に乗る度に私の喜びは増し、その先輩へも堂々と告白できたのです(3か月後に別れたが) 今思うと、とても懐かしい気持ちになる。来年、私は27歳になる。もうあのころから10年近く経っているのだ。今でも食べ物に囚われ、おまけに10年前より酷くカロリーや脂質を気にしている。社会人になり、ダイエット薬を個人輸入などしている。 私は10年前の自分より、すこしも賢くない。 この事実を受け止め、「痩せる」こと以外へ視線を、執着を向けるべきである。この戦いが早く終わるよう、薬に頼らない健康的な生活を送りたい。あまり人に言えないことなので、ここに綴ってしまいました。最後まで読んで頂いた方々、ありがとうございました。 せつこ
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