向かうべき未来

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思い出すのは、音羽のことだった。 トモくん、プールに行こうよ。 コンクール頑張ってね!わたしも応援に行くから。 トモくん、すごいね。 トモくんは、どんどん遠い人になっちゃうね。 ねえ、トモくん。 音羽の声が頭の中で何度も何度も反響する。 僕は、僕が本当に手放したくなかったのは。 向き合いたかったものは。 そして今、感情に、ありふれた名前がついた。
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