第1章 きっかけ

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第1章 きっかけ

とある晴れた日。僕たちは図書館に来ていた。図書館なんて、別に涼しくて金もかかんないし、なんてこともないと考えて、ちょっと大きな声で話をしていたんだ。 「マジでそれがおもしろくてー見ながらめちゃわらっちゃてー笑」 「めちゃウケるんだけどー」 そんな感じで。周りの人の迷惑なんて考えたこともなかったし。ただたんに俺らに自由だろうと考えていた。 「ちょっと?静かにいていただけませんかね?」 という図書館の人の注意も無視して、話していた。だってどうでもよかった。 あの子がくるまでは。 「ねえ。少し静かにしてもらえないかな。みんな、静かに本を読みに、図書館に来ているんだよね。」 柔らかな笑みを浮かべながら、そう注意してきた女の子。 実はその当時ちょっとやんちゃだったんで、そんなことを言ってくる彼女にちょっとカチンときてしまったんだ。 「え?なんで君がわざわざぼくらに言ってくんの?そんなこと、君にはカンケーないよね?」 ぼくは彼女に警戒されないように、微笑みながらそう言った。 こんなもんで大丈夫だろう。女子ならこれで引くはずだ。そんな風に考えていたら。 「ちょっと。いったん図書館からでよう?」 そう言われた。それが彼女との出会いだった。
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