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クラスメートのあいつは、そう、なんつーか。
明けっ広げというか、さばさばしてるというか、男っぽいというか。
「別にちゅーくらい誰とでも出来んじゃん」
…にしても、16の女子高生がんなこと言っていいもんか?
「うわ出たー美咲の問題発言」
「こういう話題マジやばいよ。こいつ大量に爆弾隠し持ってるから」
「えーなになに、逆に気になるしー」
修学旅行先、昼間は異郷ではしゃぎまくり、夜はまあどこでもこんなもんだろう。
女子が俺らの部屋に忍び込む形で集まり、こっそり買い込んだお菓子やジュースを持ち寄ってプチ宴会。
明るくて割とざっくばらんなヤツばっかだからか、まあ当たり前にそういう恋愛というかシモに近い話題が持ち上がる。
そんな中で大して表情も変えず「誰とでも」発言をかましたのは、やっぱりちょっと不思議ちゃんなあいつだった。
「ねー松本さん…じゃなくて美咲ちゃんでいい?美咲ちゃんはマジで誰とでもちゅー出来ちゃうわけ?」
「嫌いじゃなければね」
「えっじゃあ俺ともー!?」
「…一応言っておくけど、したいわけじゃないから。でも別に平気」
「逆に無理なヤツとかいんの?」
「おっとそれ聞いちゃいけないやつー」 ぎゃはは、と品のない笑い声が上がる、もうみんなテンションがMAX振り切ってわけわかんなくなってるっぽい。もちろん酒はないんだけどな…。
でも顔を赤くした牧が、酔ってんのかって勢いで誰もが思ってたセリフをさらった。
「じゃあじゃあエッチはー!?」
「いやそれさすがに…」
マズいだろと思って止めようとしたけど、被せる感じであいつは答えた。
「生理的に無理とかじゃなければ」
「うっそマジで!?」
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