プロローグ

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「ぐっ……! はぁ はぁ これで……準備オーケーだ……」  木で出来た腕。木で覆われた脚。  これも一種の鎧と言えるありさまをした肢体。  ルール上反則じゃない。  これも魔法。  魔法であれば魔力を消費する。魔力が無くなれば維持は出来ない。魔力が無くなれば只の人間と変わらない。  そしてこれは継続的に魔力を消費する。長続きはしない。  故に短期決戦に持ち込む気じゃないと早々出来ない諸刃の剣。    その意図を読み、更に笑みを濃くする紗代。 「んじゃっ! 正々堂々! 真正面からぁぁああ!!」  姿勢を低くし、構え、強力な一歩を駆け出す――
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