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報復の終章
ずっとこうしたかった。
今、目の前であられもない格好で恥辱に耐えているこの男を、一度でいいからこんなふうにしてみたかった。
両の腕を後ろ手に括り、シャツのボタンはついさっき引き千切って飛ばしてやった。
乱暴に裂いたから、床のそこ此処に糸のついたボタンが転がっている。そうされて、驚愕な中にも勝気さを垣間見せるような瞳の奥には、少しの憤りの色が見て取れる。
いつまでその強気が持つかな?
そんなことを考えれば、俺の口元は自然にゆるんだ。
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