にゃーにゃーにゃー

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にゃーにゃーにゃー

「ねぇ、ミケ」 「何?」 「海って知ってる?」 「海?」 「そう。海」 「えっと……魚が獲れる所だよね?」 「うん。そこそこ」 「それがどうかしたの?」 「この間、物知りのカラス爺さんに聞いたんだけどね」 「うん」 「海って青いんだって」 「へー」 「そしたらさ……」 これは、猫のタマとミケのとある日常。 猫の日常 ~sky fish~ ある家を右に曲がって、見えてくる公園を横切って、そのまま真っ直ぐ行った先にある木の下に頭と背中がくっついてしまうのではないかという程、空を見上げている二匹の猫がいました。 オレンジ色でところどころに白色が混じっている猫がタマ。 白色に近い灰色の猫がミケです。 「ねぇ、ミケ」 ミケは空を見上げたままタマに聞きます。 「何だい? タマ」 タマもそのままの形で聞き返します。 「魚いた?」 「ううん。いない」 「今日はいないのかなぁ?」 「まだ、探し始めてからそんなに時間が経っていないじゃないか」 ミケは溜息をつきながら、横目でタマを見ます。 「鳩のおばさんが言ってただろう? 魚はたまにしか現われないって」 「……うん。確か、大きな音を立てながら現われるんだよね」     
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