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下克上のNOIR13
「あんたも相当不毛だな? 念願のお館様がご帰還なされたっていうのに労いの祝宴も放ってこのザマかよ?」
白いシーツの上にうつ伏せにさせられ、両の腕を捕りあげられて、鷲掴みにされた髪がもつれて少しの痛みをも伴っている。グリグリとシーツに擦り付けられた顎は摩擦によって熱くなり、それから逃れようと歯軋りをしながら顔を交互に動かせど、焼け石に水のような状態だ。
背中から覆い被さられるように抱かれた下半身は男の猛ったモノで突き抜かれ、腰元はジンジンと鈍い重みを携えて身動きのしようもない。
焦らすように時折男の腰つきが上下して揺さぶられる度に、封じ込めたはずの甘い呻きがこぼれ出した。
「本当はお館様(頭領)にこうして欲しいんだっけ? でも当のお館様は至ってノーマル、あんたが色恋じみた想いをいだいてるなんて知られたら困るからこうして俺を代理にしてるんだもんな? お館様とよく似た顔つきのこの俺をさ?」
グン、と勢いよく突き上げられた途端、抑えていた嬌声が我慢の限界を通り越した。
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