あらすじ

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ

あらすじ

 無限増殖する亜空間の躁鬱空間が発見され、エネルギーとして利用できることがわかると、世界各国は躁鬱空間の主権を巡って戦争を始めた。戦争は躁鬱空間を利用して作られた忘却都市で戦争代理人を派遣して行われる。忘却都市では人を含めた全ての物事が情報化され、一日だけ演算される。そこは死んでも翌日には全て元通りになる世界だが、派遣された戦争代理人は現実の人を情報化して意識ごと転移しているため、死ぬと二度と現実に戻れない。  貧しさから言葉結弦は妹の零を流行りのAR戦略ゲームで遊ばせるために、とあるデバイスを盗んでしまう。しかしそれはただのデバイスではなく、戦争代理人として代理戦争に参加するための鍵であった。結弦はデバイスを盗んだことにより弱小国家の戦争代理人として忘却都市に送り込まれる。同じ戦争代理人の霧山東子から真相を告げられた結弦は、当初は嫌がるものの、生き残るために東子と代理戦争を戦う決意を固める。  結弦は戦争代理人として自身を情報変換して殺戮兵器となり前線で戦い、東子は結弦を支援しながら、二人は代理戦争を戦っていく。強国相手に熾烈な戦いを強いられる二人だが、結弦の人を解体して情報エネルギーに変換する能力「人食い」を武器に、次々と街の人々や相手の戦争代理人を情報エネルギーに変換し、不利な戦いに勝利する。  強国との戦い、情報戦による精神妨害、同盟国からの裏切り、さらに自身の「人食い」の能力での無害な人々の殺傷によって、結弦は徐々に心を無くしていく。東子だけが心の支えであったが、東子が過去の代理戦争で死んで忘却都市でしか生きられない存在であることを知り、戦うこと、勝つことに結弦は疑問を抱く。だが現実の世界に戻って妹の零に会うために、結弦は数々の強国を打ち破り、最終決戦へと臨む。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!