第3章 不滅の世界王者

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レオンハルトが自分の血をやると話すと、鬼はレオンハルトの背後にいる狼の霊魂を見て、お前には狼の神霊が憑いているなと話す。 お前が仮に自分の意思で血を寄越そうとしても、出来ないのではないかと鬼は問う。 レオンハルトは沈黙し、やがて口を開く。 それならば自分の血の代わりに、ある男の腕をやると言う。 鬼が誰の腕かと尋ねると、レオンハルトは、クリストファー・クラヴィウスという名の男だと答える。 レオンハルトは砂金を換金できる店で、クリストファーを探す。 街外れの寺で、クリストファーが腕の紋様に厄除けをしてもらっているところをレオンハルトは見つける。 レオンハルトはクリストファーに、格闘技の試合に出場してもいいが、その代わりに鬼と契約する必要があると説明する。 レオンハルトは、クリストファーの腕を生贄にして鬼と契約することが、自分が試合に出場する条件だと話す。 試合では飛び道具の使用は禁止されているが、身体の一部を依り代にして、鬼の腕を召喚して闘うことは反則としては認められていない。 クリストファーは、腕の紋様に生気を吸いとられ、血の気が失せた顔をしていた。 このままにしているとお前は死ぬと、女に言われた言葉が頭の中に蘇る。 レオンハルトは、もし試合に勝ったら優勝賞金は半分クリストファーに渡すと約束する。     
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