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クニはまだ理解していないようだ。タツオがちいさく首を横に振ったが、クニは気づかなかった。
「ああ、かまわないならな」
「膣だ」
クニが頭をかいた。
「あーあ、そういう……」
顔を赤くしたのは男子のほうだった。東園寺家のお嬢さまからきくその単語は一撃で最新鋭戦闘機を撃ち落とす地対空ミサイルほどの威力がある。
「やめてよ、サイコ」
マルミが両手で顔をおおった。クニもすまなそうにいう。
「超音波みたいにお腹のほうから、刺すのかと思ってた。ごめん」
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