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「うん、じゃあ、みんなにいうね……五王龍起さんなんだ」
ジョージの代わりに1班に加入したタツオキだった。五王重工や五王銀行、五王商事などグループ企業数千社を有する五王財閥の次期総帥である。確かにサイコとは同じ年で、ジョージにつぐ優秀な成績を進駐官養成高校では収めていた。
日本の三分の一を所有する五王財閥の跡取りと、近衛四家の名門・東園寺家の唯一の娘なら、確かに理想的な組みあわせかもしれない。五王財閥は進駐軍での確固たる地位と女皇への接近が可能になり、東園寺には強い経済的なうしろ盾がつく。
タツオキは天童航とは違い、すらりと背が高くスタイルもよかった。だが、男にしては色白すぎる肌と、表情の読めない爬虫類顔で、なぜか女子人気はあまりなかった。どこか人間というよりも優秀なアンドロイドを思わせるところがある。クニがぽつりといった。
「そうかあ、タツオキか……おにあいというべきなのかな」
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