3 夢守少女、誕生!

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 ここが夢の中だっていうの?  たしかに、見渡すかぎりお花畑でファンタジックな光景だけれど……。  と、とりあえず、この人の話を聞くふりをしよう。無視なんかしてアブナイ人を怒らせちゃったら、恐いもんね。 「わ……わたしに用? な、なんでしょうか?」 「あなた、そちらのバクくんの力を吸い取ってしまいましたね?」 「え? バクくんって、この子のことですか?」  わたしは、いまだにわたしの頭をかみつづけているおチビちゃんを指差し、首をかしげた。  自称神様は、「はい、そうです」とうなずく。 「バクくん。この怪しげな人……げふん、げふん、神様とお知り合い?」 「こんなやつ、しらないばくぅ~。それより、ちから、かえせばくぅ~!」  よ……ようやくまともなコミュニケーションがとれた……。ちょっと感動。  でも、バクくんは自称神様のことを知らないって言ってるよ? 「彼がわたしのことを知らないのは当然です。わたしが彼のことを一方的に知っていただけです。だって、一度もまともに会ったことがありませんから。わたしは日本の神様であり、彼は中国大陸からやって来た伝説のケモノ・(ばく)なのです。接点がほとんどありません」     
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