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昔々、わたしは、太陽神アマテラスとある取り決めをしました。
あっ、ちなみに、ユメミさんもごぞんしだとはおもいますが、アマテラスとは伊勢神宮にまつられている女神さまのことです。
アマテラスとわたしが決めたことというのは、わたしたち2人がどの世界を治めるかということです。
アマテラスは、人間たちの肉眼で見える現実世界「現し世」を治めることになりました。
そして、わたし、オオクニヌシは、人間たちの目には見えないその他の世界「隠り世」を管理することになったのです。
最初、わたしは、
「人間が見ていない世界だったら、たまに管理の仕事をサボっても、だれもわからないから楽チンかも~。やったぜ!」
とか、お気楽なことを考えていたのです。
しかし、それがとても甘い考えだったことがすぐにわかりました。
一言で人間の目には見えない『隠り世』といっても、いろんな世界があることに気づいてしまったのですよ……。
まずは、死んだ人が行くあの世。
こわ~い妖怪や悪霊たちがうじゃうじゃ住んでいる異世界。
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