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「責任はとても感じていますけど……。わたしにそんな大変なお役目がちゃんと果たせるんでしょうか。わたし、ケンカとかしたことないし、病弱だし……」
「それなら、心配いりません。ばく大な夢想力を手に入れたあなたなら、悪夢をばらまく夢幻鬼たちをやっつけることなんて朝飯前のはずです。あと、ハクトをあなたのサポート役としてつけますから、わからないことがあったらこの子に何でも聞いてください」
「えっと……神様は手助けしてくれないんですか?」
「わたしは隠り世の他の世界を管理するのにいそがしいので、なにか問題があったらすべてハクトに言ってください。くれぐれも、わたしのもとにやっかいごとを持ちこまないでくださいね?」
えー……。夢の世界のことは、わたしとハクトちゃんに全部丸投げですか。そうですか。
「オオクニヌシさま、まかせて! 因幡の白兎ことハクトは、昔、あなたさまに命を助けてもらった恩を忘れてはいないわ! きっと、このへたれ娘を立派な『夢守』に育てあげ、夢の世界を守ってみせるからね!」
「よし、よし。ハクトはいい子ですね。よろしくお願いしますよ。がんばって、わたしの仕事を減らしてくださいね」
「はーい! えへへ~♪」
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