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4 ひとりぼっちのユメミ
「オオクニヌシさま! ちょっと待ってくださーーーい!!」
ドテーン!
わたしは手をのばし、「夢守」の仕事をおしつけた神様の名前をさけんだ。
その直後、わたしはブランコから落っこちて、地面とキスしてしまっていた。
「え? 公園にもどってる? ……ああ、なぁ~んだ。やっぱり、変てこな夢を見ていただけかぁ~」
神様に、夢の世界を守る役目なんてわたしがまかされるわけないよね。よかった、よかった。
わたしがホッとため息をつくと――。
「おい、ヘタレ妄想女子」
凶悪な笑みを浮かべたハクトちゃんが、ふんぞりかえりながらわたしを見下ろしていた。
「今日から、あたしがあんたをビシバシしごいてあげるから、覚悟しておきなさいよ」
「え……。さ、さっきのは夢じゃなかったの?」
「そう、夢の世界でのできごとよ。でも、あんたが夢守の少女となったのは、まぎれもない事実」
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