4 ひとりぼっちのユメミ

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 つまり、いわゆる「夢だけど夢じゃなかった!」っていうやつ? ま、マジでか……。  がじがじ、がじがじ。バクくんがわたしの後頭部を()んでいる。  頭が痛いのは、噛まれているせいか、あまりにひどい超展開(ちょうてんかい)についていけないわたしの頭が悲鳴をあげているせいか……。 「とりあえず、いまは学校に行ったら? なにか事件が起きたら知らせるから。こんなところで油を売っていると遅刻するわよ」 「え? ……あっ、そうだった! が、学校!」  あわてて腕時計を見ると、わたしが公園に入ってからだいたい3、4分がたっていた。  神様とけっこう長い時間話していたと思っていたのに、それほど時間はすぎていなかったんだ……。  でも、わたしの体力と歩くスピードだと、これ以上ここにいたら遅刻するかもしれない。 「い、急がなきゃ! ……あれ? ハクトちゃん?」  わたしが立ち上がってスカートについたほこりをはらっていると、ハクトちゃんは知らぬ間に消えてしまっていた。  ……やっぱり、ハクトちゃんもただの人間じゃないみたい。たしか、自分は因幡(いなば)白兎(しろうさぎ)だとか言っていたよね? 本当の姿はウサギだったりするのかなぁ?
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