1 いきなり大ピンチ!

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 ずっと前から弟か妹がほしくて、「もしも弟や妹ができたら、どんなことをして遊ぼう」とか、病院のベッドの中でよく妄想していたものだ。  そんなわたしにとって、目の前の可愛さ国宝級の男の子は、妄想していたとおりの「理想の弟くん」だった。  さっきまではわたしと同じくらいの身長だったのに、どうして縮んだのか気になるけれど……。  夢だし、まあいいか!!  「あこがれのオレさま系イケメン」は消えちゃったけれど、いま目の前には「理想の可愛い弟くん」がいるんだし!  思うぞんぶん、この可愛い生き物を愛でてあげようぞ! フハハハ! 「がぶーーーっ!!」 「あいた~!?」  わたしが抱きつこうとすると、男の子はひらりとかわし、わたしの頭にかみついた! 「痛い、痛い、痛い~! やめて~! 夢なのに、いた~い!」  わたしは、その痛みで夢からさめてしまった。
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