1 いきなり大ピンチ!

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1 いきなり大ピンチ!

 みなさん、こんにちは!  わたしがこの物語の主人公、浮橋(うきはし)(ゆめ)()です! ユメミってよんでね!  本当ならいろいろ自己紹介したいところなんだけれど……。  ちょっと、ごめん! いまそれどころじゃないんですよ!  わたし、いま、とってもピンチなの! 「い、いやぁ~! たーすーけーてー!!」  わたしは、上も下も、右も左も、見渡すかぎり、ぜーんぶまっくら闇などこかの道を必死になって走っていた。  ここがどこかって? さっぱりわからない! だって、気がついたら、ここにいたんだもん!  じゃあ、なんで必死に走っているかですって?  そんなの決まっているじゃない!  うしろから、空飛ぶ巨大な注射器がわたしを追いかけて来ているからよ!  どれぐらい大きいかって?  針の長さが、わたしの身長150センチちょいと同じくらい……! あんなので注射されたら確実に死ぬ!  しかも、巨大な注射器は1つだけじゃないの! 5つもの注射器が、わたしを注射しようと追いかけて来ている!  ね? ね? だれだって必死に逃げるでしょ!?
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