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達也はこの錆び付いた真っ赤な三輪車が一発で気に入った。
うれしくてうれしくて仕方なかった。
達也は今日もダッシュで公園に向かった。
砂場で遊ぶことは、
ほとんどなくなり、
一人でこぐ三輪車がマイブームになろうとしていた。
達也は三輪車で坂道を勢いよく下る遊びをおぼえ、
坂下りが毎日の日課となった。
加速する三輪車は達也の好奇心を刺激した。
路面のすぐ上、
かなり低いところを走る三輪車はスピード感にあふれ、
どんな乗り物よりも速く走っている気がした。
坂を下り、
坂をのぼり、
ノンストップでまた下る。
そんなことを繰り返しているうちに、
友達が1人できた。
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