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「4月23日、
午前2時20分、
死亡を確認しました。
ご臨終です」
医者が廊下で待機する光代の前に現れ死亡を宣告した。
達也は満4才だった。
光代は下を向いて言葉をかみしめた。
そのときは茫然自失していたためか、
まだ悲しみは襲ってこなかった。
不幸というものは突然訪れる。
前置きなく。
前触れなく。
この日、
光代は達也を失った。
光代が幸せだったのかどうか、
それは誰にもわからない。
3日前まで達也は普通の暮らしをしていた。
3日前まで元気だったのだ。
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