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啓介はいつもイライラしていて、
得意先から怒鳴られるたびに、
将来の息子、
達也に向けて怒りをぶちまけた。
達也に小言を言い、
啓介が手を上げる。
母親の光代は見て見ぬふりをして、
何も言わない。
達也はどうして叱られるのか意味が飲み込めず、
ただ黙って下を向く。
頬を叩かれる達也。
口の中が切れ、
甘い血の味が口いっぱいに広がった。
いつものことだ。
達也は下を向き、
悲しい表情を浮かべた。
母親の光代は、
達也が叩かれても顔色ひとつ変えない。
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