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慶太郎のマッサージが気持ち良くて、眠気が顔を出し始めた頃にお風呂が沸いたお知らせのメロディーが静かなリビングに鳴り響いた。
「あ、沸いた!お風呂行こ?」
蓮は起き上がると、慶太郎の顔を覗き込んだ。
慶太郎の中で先程の出来事が、ずっと心に引っ掛かっていた。
「蓮」
「うん?」
蓮はすっかり忘れたかのように、慶太郎にすり寄って顔を覗き込んでくる。
「……さっきは、ごめん」
蓮の目を真っ直ぐに切なげに見つめる。
蓮は俯くと、首を横に振った。
「…慶太郎、お風呂行こ」
慶太郎は黙って、じっと切なげに蓮を見つめていた。
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