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(これは、夢?)
幼かった頃の、私達がいた
幼馴染で親友の彼女は、カレン
ブルーの瞳に、シルバーの綺麗なストレートの髪で、
とても優しい、自慢の親友
私達には、共通点があった
彼女の背中には、逆さ十字に絡みつく黒いバラの蕾
私の左胸には、青いバラの蕾
私達以外には、ただの痣にしか見えていなかった
13歳の頃
私達は、青い本の噂に魅入られた
「カレン、あの噂って本当かな?」
「どうかな?見つけたら、どうなるか気になるね」
「だよね!ダメダメ言われると気になるし、もしかしたらお願いが叶ったりして!?」
「探してみる?青い本
見つかるかは、わからないけど」
彼女は、幼さが残る笑顔で笑った
「うん!!私達で見つけよう!」
(私が言い出さなければ、今もカレンと一緒に笑えていたのかな?)
夢だとわかって、私は傍観者として見ている
私の横を走って通り過ぎる、幼い私達
町はずれにある森の古城
何の力に導かれたのかは、わからないが
私達は、噂の青い本を見つけた
「あれだよね?カレン」
「青い本」
王様が座っていたであろう椅子に、その本はあった
表紙には、題名が書いていない
『さぁ、その本を開いて?』
「!!」
どこからか、女の子の声が聞こえた
「カレン、なんか聞こえた!!」
怖くなった私は、カレンの服を引っ張った
「・・・・」
しかし、彼女は本を見たまま動かない
さらに、声は語り掛ける
『本を開いて、こちらに来て』
「どうしよう、カレン!!ねぇ!!」
必死に呼んだが、彼女には届いていなかった
カレンの足は、ゆっくり本に近づく
「なんか、違う!カレン、やめよう!!」
私の中で、警告音が鳴り響いていた
彼女の腕を引っ張るが、引きずられてしまう
『見~つけた、アリス』
「!!!!」
「え!?何が起きてるの!?」
彼女の手が本を開いてしまったと同時に
その場が、光に包まれた
彼女は私の方を振り向き、そのままその場に崩れた
「イヤ、やめて!!助けてー!!!!」
「カレン!!」
彼女の身体を支えながら、私が見た光景は
助けを求めながら、光に吸い込まれていく彼女の姿だった
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