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オレをさんざん無視してきた奴らに、
自分の存在を知らしめることなんだ。
世間をあっと言わせることなんだ。
原田の野望は、
どす黒い渦となって、
腹の底で煮えたぎっていた。
それを知ってか知らずか。
高橋刑事は今回の件を事件化することなく原田を釈放した。
そして後日、
原田を自宅に誘った。
北風と太陽。
高橋刑事は、
原田に今一番効果があるのは、
北風ではなく太陽だということに気が付いていた。
だから見ず知らずの原田を自宅に誘った。
当時16歳だった原田少年は誘われるがままに、
高橋刑事の家へと導かれていった。
そして高橋刑事の妻の手料理に、
舌鼓を打った。
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