第1話 少年が刑事と出会い更生するまでの、ヒューマンドラマ。

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 「で、 あっしに、 帯刀五郎に用事とは、 なんですかい?」  ウェイトレスがオーダーを取りに、 やってきた。  高橋は紅茶をオーダーした。  帯刀に何か食べるかと聞いたが、 帯刀は食べてきたばかりなのでいらないと、 やんわり断った。  飲み物もいらない、 と言った。  高橋刑事は本題に入った。  「五郎。 頼みがあって今日は来た。 忙しいところ、 悪かったな。 早速で悪いが」  高橋は帯刀を見た。 帯刀も小さくうなずいた。  「原田真司という若者を知らないか? 巾着切りの原田という男だ」   帯刀は、 顎に手を当てしばらく考えた。
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