2人が本棚に入れています
本棚に追加
庭のヒマワリが朝露を受け、
朝日の中でキラキラと輝いた。
薄く差し込む太陽の光。
もやがかかったような、
どこかノスタルジックを想わせる情景。
そう。
あの日もこんな雨上がりの霧立つ朝だった。
真司との出会い。
それは6年前に遡る。
原田真司。
まだ彼は当時16歳だった。
高橋刑事は海老名署でスリ、
万引きを専門に扱う刑事の職についていて、
その日は非番だった。
夜勤明けなこともあって、
朝からオープンしている餃子チェーン店で半ちゃんラーメンを食べていた。
妻からおみやげを頼まれていた高橋刑事は、
餃子を2皿と3皿別々に詰めてもらっていた。
最初のコメントを投稿しよう!