第1話 少年が刑事と出会い更生するまでの、ヒューマンドラマ。

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なあ五郎。 困ったもんだろ。 そこから先は話さなくてもわかるだろ。  高橋は目で同意を求めた。  「ははーん。 うちの若い衆につかまって、 ヤキを入れられたってことですかい?」  「どうも金を請求されているみたいだ。 あと小指もよこせと言われているらしい」  「金額は?」  指を3つ、 目の前に差し出した。  「3本ですかい。 そりゃあ困りやしたね」  帯刀が大きく息をはき出した。  「だんなの頼み事とはいえ、 これは若い衆のシノギがかかってる。 若い衆のシノギを取り上げちまったら、 頭の面目が立たねえ。 組が成り立たなくなっちまう。 おまんまの食い上げでさあ。 これっばっかりは、 どうにもならねえ」  帯刀は言った。
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